犬養毅の名言25選|憲政・組織・責任・青年を学ぶ『犬養木堂氏大演説集』の言葉

21. 人材が上がれなければ組織は退化する

Without that, a political party can only decline.

そうでなければ、政党は退化のほかはない。

出典:犬養毅『犬養木堂氏大演説集』「国家の将来と青年」321頁(1927年。現代表記、英訳は当サイト)

組織の退化は、突然の崩壊より先に、人材の停滞として現れます。新しい判断者が育たなければ、過去の成功体験だけが残ります。

現代では、後継者へ判断を段階的に移す仕組みが、組織の停滞と属人化を防ぐ重要な条件になります。

縦割りと無難さを越える

22. 縦割りを国全体の視点で越える

The old residue of clan politics remains: each ministry stands apart, and ministers often behave more like heads of their own offices than ministers of the whole state.

今でもまだ藩閥政治時代の余風が残っておって、各省独立の有様で、各大臣は国務大臣というよりは各省長官という風が多い。

出典:犬養毅『犬養木堂氏大演説集』「国家の将来と青年」322頁(1927年。現代表記、英訳は当サイト)

担当部門の最適化が、組織全体の最適化になるとは限りません。犬養の批判は、現代の縦割り組織にもそのまま通じます。

現代では、部門横断の指標や協議の場を置き、部分最適を全体の目的へ戻す仕組みが必要です。国家全体から制度を考えた大久保利通の名言も参考になります。

23. 無難さだけでは立派な仕事にならない

It may avoid mistakes, but no distinguished work can be achieved; in short, it does neither good nor evil.

その代り間違いがないというだけのことで、立派な仕事は何一つ出来ない。つまり善も為さず、不善も為さずである。

出典:犬養毅『犬養木堂氏大演説集』「国家の将来と青年」322頁(1927年。現代表記、英訳は当サイト)

失敗しないことだけを評価すると、必要な挑戦も消えます。安全性は大切ですが、目的を果たさない無難さは成果ではありません。

現代への応用では、失敗回避だけでなく、何もしないことで失う機会も評価し、目的に必要な挑戦を残すことが大切です。

24. 誰でも勤まる仕組みを疑う

Political bodies and government offices have been arranged so that even elders can manage them, and society in turn welcomes elders.

政治団体でも役人でも、老人でも出来るような仕組みになってる。その上に世間もまた老人を歓迎する。

出典:犬養毅『犬養木堂氏大演説集』「国家の将来と青年」322頁(1927年。現代表記、英訳は当サイト)

仕事が標準化されること自体は有益です。しかし、判断も革新も不要な仕組みに変われば、組織は現状維持だけを上手に続けます。

現代の業務設計では、標準化と同時に判断や改善の余地を残すことで、無難さだけの組織になるのを防げます。

25. 若い議論を頭から軽んじない

However fine the argument of a young person, it is dismissed from the outset; thus elders alone hold influence, and it is difficult for youth to emerge.

若い者はどんな名論を吐いても頭から蔑してしまう。それだから全く老人が幅を利かすばかりで、青年が頭角を現すことは容易でない。

出典:犬養毅『犬養木堂氏大演説集』「国家の将来と青年」322頁(1927年。現代表記、英訳は当サイト)

最初の名言と呼応する結論です。犬養が求めたのは若さの無条件な優遇ではなく、議論を中身で評価し、実力を示す入口を開くことでした。

現代では、発言順や役職に左右されず、すべての提案を根拠と実現可能性の同じ基準で評価することが人材登用につながります。議会と責任の原理は伊藤博文の名言とも比較できます。

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まとめ

犬養毅の25の言葉を貫くのは、肩書や年齢ではなく、議論の内容と実際の力量を見る姿勢です。経験者は全体を見て後見し、働き盛りの人は直接の責任を担い、若い人には実力を示す道を開く。その分業が、組織を停滞から守ります。

現代の仕事でも、まずできることは小さなものです。発言者ではなく提案内容を要約する、実務担当者に説明してもらう、若い人へ一つの判断を任せる。制度の大改革を待たず、今日の会議と役割分担から憲政的な態度を始められます。

出典・参考文献

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